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HaruP WorkS

シンセサイザーやボーカロイドで制作したオリジナル音楽をこっそり紹介

 

アナログ・シンセのお話し 

人生のなかでも一番忙しいと思う日々を過ごしておりましたが、何とか落ち着いて、やっとブログ更新です。

再開にあたり、やはり当ブログのテーマであるシンセの話からということで^ω^

私の所有している多くの機材は、時代柄、ほとんどがデジタル制御のものです。
デジタルの優れたところは、今更述べる必要が無いほど時代的には当たり前のものです。

しかしながら、楽器としての「音」についてこだわりはじめると、やはり音色合成や音の存在感から、アナログならではの良さを追求していきたくなりますが、なぜそうなのかを自分の実感を交えて述べてみたいと思います。


●デジタル・シンセサイザーとアナログ・シンセサイザー

最新のデジタル・シンセはハードもソフトともに、本当によくできていて、いわゆる電子音から生楽器の音まで、とってもリアルに鳴らすことが出来ます。

ピアノ、トランペット、フルート、ストリングスセクション等など、それなりにお手軽なシンセでもリアルな演奏ができます。

それに対して、アナログ・シンセは、やはり電子音そのものだけあって、リアルなアコースティック系の楽器の演奏は苦手です。

詳しいことは省きますが、多重録音や熟練したレコーディングテクニックを駆使することでデジタル・シンセに負けないサウンドの構築はできるのですが、技術的にも時間的にもかなり大変なプロセスとなります。

なので、お手軽にリアルな楽器の音が欲しいという時には、今ではデジタル・シンセが当たり前の選択肢なのです。

それなのに、何故、今でもアナログ・シンセサイザーが現役で、古い機種が高額な値段で取引され、さらに次から次へと新作モデルが様々なメーカーが手がけて登場しているのでしょうか?


●アナログ・シンセサイザーの音の存在感

先に述べたシンセサイザーは今ではアプリとしてスマートフォンの中でも動作する時代になりましたが、アナログの電子回路で構成され音色合成された音の良さは、シンセのサウンドに”!!!”と来た方なら、一度体験されればお分かりいただける素晴らしさなのです。

何が凄いのかというと、文章では残念ながら伝わらないのです・・・^^;

では音のデモで!となりますが、実はこれが最大のジレンマなのですが、ネットで紹介しようにもmp3ファイルで圧縮されたオーディオデータになってしまうので、雰囲気は伝わっても、本当に伝えたいリアルに聴いた音の存在感はかなり消されてしまうのです。


なので、実機でぜひ!で、終わってもよいかもしれませんが、そこは、ここまで読んでいただいた方には申し訳ないので、敢えて説明を続けたいと思います。


●世界中のミュージシャンが夢中になったアナログ・シンセのサウンド


私の拙い言葉より、やはりシンセサイザーを積極的に取り入れた実際の音楽家の言葉で、そのアナログ・シンセの素晴らしさをご紹介してみます。

キース・エマーソン


キースエマーソンといえば、ロックにシンセを取り入れてプログレッシブ・ロックを世に広めた伝説のキーボーディストの一人。
残念なことに、日本公演前に亡くなりましたが、キング・オブ・シンセサイザーと言われてるmoogモジュールシンセをバックにした華麗で迫力あるぶっ飛びの演奏は本当素晴らしい!

写真:在りし日のキース(ロックオンのサイトより転載)

キースエマーソン ロックオン

彼の残した言葉として、キング・オブ・アナログシンセである【moog modular system synthesizer】の評価(1990年代)です!

「人間の可聴域範囲は20Hzから20KHzとまでと言われているけど、僕は人間はもっと知覚していると考えているんだ。デジタルは周波数のリミットを持っていて、デジタル楽器の中でもベストと言われる、フェアライトやWaveframe、Synclavier、S-770、S-1100、などの最先端のデジタル楽器でも、15あるいは16KHzで周波数が落ち始める。安いサンプラーなら、もっと低い周波数までしか再現できない。しかし、このmoogは他の楽器が出していないと言われる音まで出しているんだ!
それに比べれば、最新のデジタル楽器の音は、まるでスピーカーの前に枕でも置いていたかのような音に聴こえるんだ。モジュラーmoogの音は本当に鏡のようにクリア!目の前で鳴っている感じなんだよ」


松武秀樹

松武さんは、YMOの黄金期のサウンドを支えたシンセサイザー・プログラマーで、シンセサイザーの普及と啓蒙を続ける日本シンセサイザー・プログラム協会の会長の要職にも就かれています。

その松武さんが、これまた世界的シンセサイザー・アーティストである故・冨田勲の機材を集めた楽器フェア2016での特別展「TOMITA Memorial Museum」 で、実機をデモをしながら語られていた時の言葉です。

会場は、様々なブースのデモの音が混じり合い、大変な喧噪状態でとてもコンディションが悪い状況で、先にご紹介したmoogシンセサイザーの大型モデルが展示されて、その出音を解説付きで聴けるデモンストレーションが行われていました。

※録音していないので、語られた言葉は記憶に頼っております

「これだけ音が混じりあった騒がしい会場でも、このmoogから出てくるアナログ・フィルターの共振音は、音がスーっと耳に届くんですよね!出音が本当に素晴らしい」

私はこのときのことを会場で直接耳にしましたので、ブログで書いた文章を転載します。

引用

シンセの神様・冨田勲の機材(TOMITA Memorial Museum)レポ1  

TOMITA Memorial Museum stage 2

「 当日、図らずもアナログとデジタルの出音の違いを、同じ喧噪の環境で体験できました。別のステージで、たまたまほぼ同じようなPAシステムで行われたデモでは、最新鋭のフルデジタルによるシンセ・サウンドが鳴らされていました。音程が高くなるにつれ、耳がキンキン痛くなり、音場感や音圧も平面的な音の塊のような感じがしてしまいました。ところが、そのようなことがTOMITA Memorial Museumのステージで出された往年のMoog System 55の音では感じるようなことはなく、どんなに音が高くなっていっても図太く立体感を感じる素晴らしい電子音であったのです。」



楽器としての音の存在感が確かにある。
それは、どんなにテクノロジーが進化しても、過去のテクノロジーであるアナログ回路によるシンセが今でも愛され、そして現役であるところの第一義的な理由なのです。

敢えて私の体験も入れて、それらを物語るトピックスにあげたのは、「レコーディング」されていないサウンドのシチュエーションを選びました。

というのが現在のレコーディングでは、スタジオからCD、ネットでのダウンロードの全てのプロセスはデジタル化されております。

確かにフル・デジタルで加工され流通する楽曲は高音質なのですが、アナログ・シンセから直接出た音はデジタル化されてることで、その音の存在感はデジタル・シンセとあまり区別がつかない感じとなります。(厳密にいうと確かに違うのですが、そこは詳しく書くとどんどん深みにはまるので敢えてカット)

なので、アナログ・シンセの音は、電子回路で生成されたその音を直接聴く(ヘッドホンでもアンプを通してもよいから)ことで、そのサウンドの確かさが分かるのです。


●制作にはデジタルに分があり VS アナログ・シンセは操作した出音の面白さ

そんなアナログ・シンセですが、制作に特化して考えるのであれば、デジタル・シンセの方が遥かに分があります。

デジタル・シンセは何といっても、あらゆる音源を演算により再現できます。
また、音楽制作の中心となるDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)との統合性と親和性はとっても高く、あらゆる制作現場で重宝され、実力を発揮しています。
今の音楽シーンはデジタル・シンセ無くしては成立していないくらいです。

それに対して、アナログ・シンセの魅力は、直接触って鳴らして聴いた時の「身体性と連動した音の存在感」かもしれません。
現在の最先端の技術を応用したデジタル・シンセでも、その感覚を完全に再現したアナログ・シンセは実現していないのです。

それは時代を経ながらも先にご紹介した世界的アーティストの二人の言葉に凝縮されています。

アナログ・シンセは多くの楽器のなかでも極めてマニアックな存在でしょうが、「制作だけでなく所有とそれを直に演奏する歓び」こそに、アナログ・シンセの醍醐味があると考えます。

それでは続きはまた^^ノ

(参考リンク)
●シンセサイザーとはそもそも何ものか?
●ボーカロイドとアンドロイド
●ボーカロイドとは何者なのか?
●シンセサイザーの大家「冨田勲」御大への追悼文
●世界的シンセサイザー奏者の冨田勲氏が死去
●シンセサイザー界の巨匠「冨田勲」師考
●シンセ界の巨匠「冨田勲」と初音ミクとの世界初演!!!
●冨田勲と初音ミク~時空を超えたアーティストの饗宴~
●シンセ界の巨匠「冨田勲」と「初音ミク」のコラボ実現の秘密とは!
●初音ミクがアーティストとして登場!?YahooのPR広告企画が面白そう
●ハードシンセが熱い!!!
●ハードシンセが熱い!第2弾!
●妖怪とシンセサイザー
●シンセの「音」って何でしょうか?
●ソフトウェア・シンセサイザーとは
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Category: シンセサイザー

Thread: DTM、宅録、ミックス、レコーディング、機材

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