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HaruP WorkS

シンセサイザーやボーカロイドで制作したオリジナル音楽をこっそり紹介

 

とある少女の音楽制作 

私は現在ある地方に住んでおりますが、以前働いていた会社は拠点が各都市にあり、東京、福岡、名古屋など転勤しながら住んでおりました。

さて、とある都市に住んでいた時の仕事関係(当時はDTM系ソリューションのセールス&プロモーションなどやってました)で、とある経由から某メーカーのサポート担当者と一緒に、機器とソフトのどちらかに不具合を抱えているユーザー宅にまで訪問することとなりました。

訪問修理ではなく、直接メーカーのサポート担当者がわざわざ自宅にまで訪問することに至った理由として、ユーザーがメールのやり取りしか出来ないからと告げられていました。
ただ、いくらメールのやり取りしかできないとはいえ、自宅まで出向くということは何か特別な事情があると感じておりましたが、実際に訪問してその意味が分かったのです。

●とある少女とは・・・
自宅に着きますと、ユーザーのご本人でなくご両親が出迎えてくださいました。
そしてご本人が居られる部屋に上がると、ユーザーである10代の少女は、言葉をしゃべることも自力ではほとんど手足を動かすことも出来ない肢体不自由な状態であったのです。
彼女は音楽が大好きで、その不自由な手で障がい者用のPC入力インターフェースを使って、DTMによる音楽制作を楽しんでいたのです。

その機材の一つであるUSBオーディオ・インターフェースで、何らかの不具合で音が出なくなってしまっていたようです。
彼女はメールでメーカーのサポートに問い合わせをして、自力で不具合を解消 しようとしたようです。しかしながらうまくいかず、何度もメールを受けたサポート部門の上司が彼女の状況を斟酌し、交通費、人件費等の経費無視のサポートの英断を下したことが分かりました。

●音楽制作を嗜む彼女
彼女のPCを確認しはじめた同行した担当者は、さすがサポートのプロだけあって、ほどなく原因となるドライバーソフトの競合状況を特定し、手際よく対策を施し無事に音楽制作ソフトの音楽が流れはじめました。
その曲は彼女がどうやら打ち込んだもののようです。
音符の入力操作は、自由にマウスを使えたとしてもとても面倒な作業です。(→DAWでの音楽制作について
彼女の不自由な手ではさぞや大変な労力がかかったことでしょう。

彼女のようにたとえ重い身体障がいがある方でも、パソコンを操作できる環境さえあれば音楽制作ソフトを使って曲が作れ、自分の代りに演奏を再現してく れることで音の世界に参加できるということを頭ではわかっていましたが、障害のある少女がDTM制作をしていることを実体験で知る貴重な機会となりました。

全ての作業を終えての帰り際、彼女は言語が発せず表情をつくるのも大変な様子でしたが、それでも笑顔と喜びが伝わってきました。
部屋から出られないご本人の代りに、ご両親が玄関先まで見送られたのですが、今回は無償サポートであることをメーカーの担当者が説明しても、必死になってお札を握りしめ、私たちにお渡しされようとしました。丁重にお断りしてその場をあとにしましたが、ご両親の想いに胸が締め付けられそうになりました。

●シンセサイザーによる音楽制作の可能性
あれから10年ほど経ちましたが、今でも彼女は音楽制作を続けているのだろうか?と、ふと思い出します。
もし彼女が「初音ミク」などのボーカロイドを手に入れていたのなら、曲に歌入れをしているのかもなぁと夢想します。

そして、歌うことが出来ない自分の声の代りに、彼女の曲をバーチャルシンガーであるミクが歌ってくれ、その曲をどこかの誰かが聴いているのかもしれないと想像すると、シンセサイザーを通じた音楽世界は可能性のひとつなんだと、あらためて実感するのです。

音楽は人の生を直接的には支えることは出来ません。
でも、音楽は人生を楽しませてくれる形無きもの。
そして、音楽を作ることは、どこかの誰かの心を動かす可能性があるもの。

音楽制作を続けられなくなりそうな時、彼女との出会いを思い出し、そしてまた続けてみようと歩み始めます。

画像:Tda式デフォ服ミクさん
題名:この世界で私は歌い続ける
Tda MIKU siging in the sky

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Category: ライフ

Thread: ボーカロイド

Janre: 音楽

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