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HaruP WorkS

シンセサイザーやボーカロイドで制作したオリジナル音楽をこっそり紹介

 

ハイレゾオーディオの可能性とは?(CDのさらにその先にある音の未来) 

サウンドの高音質化は常に時代とともに進化しております。
今ホットな話題としては、「ハイレゾ」オーディオの新製品がソニーやパナソニックから続々と発表され、ソフトのタイトル数も揃いつつあり活況を呈してまいりました。

今回、当ブログでは、音楽制作において高音質化がどのような影響をもたらすか話を進めていきたいと思います。

それでは、この話の前説としましてオーディオのデジタル化がどのように進んでいったかを、その辺りの経由を逸話を交えまして、出来るだけ簡単に説明をば。
(※詳しい方には釈迦に説法なので、3.まで読み飛ばしていただければと^^)

1.CDの登場はいつ?

オーディオにおいてな画期的な展開は、アナログからデジタル化です。テレビと同じですね。

オーディオのデジタル化は、映像フォーマットより扱う情報量が少なくてすむことから、かなり早くから開発が進んできました。
その普及の口火を切ったのが、CDの普及ですが、調べてみるとCDが一般に発売されたのは、実はかなり早いことをご存じでしょうか?

なんと今から33年前の1982年10月1日にソニーから50タイトル、日本コロムビアから10タイトルのCDソフトが世界で初めて発売されました。
この中で最初に生産されたのはビリー・ジョエルの「ニューヨーク52番街」で、世界初の商用CDと呼ばれています。

(※CDを開発したのは、ソニーとフィリップスが共同で行いました。このあたりの開発秘話も大変面白いのですがまた別の機会に)

当時は、まだCDを生産できる国は日本と西ドイツ(なんとまだ統一前で東西に分かれていたんですよねぇ)しかなく、しかも生産できるレーベルも限られていたので、様々な会社のレーベルをソニーが実は委託生産していたという時代があったようです。

その後、LPレコードはCDにどんどん置き換えられ、パソコン上でオリジナルCDを簡単に作れるようにもなり、誰でも手軽に高音質なデジタルオーディオを楽しめる時代が到来したのです。


2.CDのデジタル化の仕組み(めっちゃ大まかな説明です^ω^)

さて、そのCDですが、確かに音は良くなりましたが、実はかなり音の要素をざっくり分解することでデータ化されています。
そのデータ化の過程がデジタル化という仕組みです。
テレビでもアナロ熊、もといアナログからデジタルになったのもデジタル化ということで、根本は同じ考えかたと捉えることができます。

●デジタル化とは
デジタル化とは、簡単に説明しますと、アナログという様々な要素が混じり合って複雑な変化をするものを(言うならば、森羅万象の現象はアナログ的存在)、極めて単純な情報の基本要素である概念的なデジタル(在る・無し、プラス・マイナス・1と0など)にしているプロセスと言えます。
そして単純化された情報ゆえ、情報の伝達性に優れている、ノイズに強い、複製しやすいなどのメリットが高まってくるのです。

さて、音はご存知のように空気振動ですが、高い音から低い音まで、多様な変化をしております。まさにアナログの世界です。それらが混じり合って耳に入ってくることで、人は音楽や環境音として認識しているのです。

それをいかにしてデジタル化するとなると、これだけでも膨大な説明になってしまうので、もの凄く端折って説明いたします。

●音声信号をサンプリング

 まず、音をマイク等で収録しますと電気信号に変換された音声信号となってケーブルを流れ始めます。その音声信号とは、空気振動が電気的な変化となって流れた信号といえまして、その電気信号をサンプリング(採取=標本化ともいいます)してデジタル情報化(1と0→二進数)しています。

画像:音声信号の波形を時間変化とともに切り取り標本化(数値の割り当て)をしている概念図です。棒状の幅が時間あたりにどれだけ細かく読み取るかということを意味しています。

WAVE Sampling

また皆様がよく耳にされるであろう音声のデジタル規格で出てくる用語として避けて通れないのが、「サンプリング・レート」と「ビット数」のことです。

それぞれ説明しますと・・

●サンプリング・レートとは?
デジタルオーディオにおいて「高音質」にしている要素は何かというと、このサンプリングするタイミングをどれだけ細かく出来るかにより、より原音に近い音を保存できるかという要素があります。
専門用語で、そのサンプリングする細かさのことを、「サンプリング・レート」と呼んでいるのです。

CD化にあたり、サンプリング・レートは「44.1KHz」という単位に統一されています。
つまり、1秒間当たり44,100に分割して音声信号をサンプリングしているのです。

●ビット数とは?
あと重要な単位で、ビット数というのがあります。これもざっくり説明しますと、先ほどのサンプリングしたものをどのくらいの量で数値化(二進数)しているかという、その数値の有効桁数のことをビット深度(量子化ビット数)と呼びます。
このあたりを、何とか分かりやすく説明しようとしますと、要はビット数が多ければそれだけ数値化する桁数が増えるので、サンプリングしたデータをより細かな目盛りで数値化して保存できるというところに繋がります。

例としまして、定規で同じ長さのモノを測ることを考えてみてください。定規の目盛りが大まかすぎると大雑把にしか測れませんが、細かければそれだけ細かく、つまり精度が高く測定できるようになります。
イメージとしては、1mm目盛りだと50mmの実測値である物体があるとして、それを今度は0.1mm刻みの定規で測ってみたとろこ50.1mmの長さだったことが分かるようなことを想像してもらえればよいかもしれません。

CD化にあたり、この量子化ビット数は16bitという単位に決まってます。
ちなみに、16bitにおける情報の量としては、二進数の桁としまして2の16乗=65,536に相当するように定義されています。

ここまでの説明でお分かりいただけましたら、CD音源の単位である意味としては、アナログである音を細かさとして(=サンプリングレート)1秒間当たり 44,100回でデータ取得し、数値化する際の量(=ビット数)16bit=65,536の精度でデータ化されているのです。

で、面白いのがこの16bitは何から決まったかというと(実際14bit=16,384というのも候補になっていたこともあるらしいです)、当時、世界で普及していたソニー製のスタジオ用プロ・デジタルレコーダーが16bitで、CDを作るときにスムーズにいくであろうということもあったようです。なので、もし普及していたレコーダーが別のbit数なら、16でなかったかもしれません^^

ちなみに、よく間違えられるのが、ここのビットは、mp3でよく使われるビット数とは違うことだけ覚えておいてください。
mp3で言われるビット数(例:128 kbpsとかで表記されますね)は、正確にはビットレートと呼ばれ単位時間に処理されるデータ量を意味します。
まぁ、どちらも高いほどデータ量が多い=音が良いということに繋がる単位です。

サンプリングレートで説明した波形の高さの細やかさがビット数に相当しています。

3.CDより音が良いハイレゾオーディオ

大まかにCDフォーマットに使われているデジタルオーディオの単位の意味を説明しておりますが、デジタル化のメリットとして二つの要素があります。

 ・音を良くする
 ・出来るだけ情報を圧縮してコンパクトに流通させる
(共通のメリットとしては、「ノイズ」が混入しにくいというのが最大の効能です)

前者はすでにCD化のところで述べましたように、より良い音をサンプリングしようとしたCDやハイレゾオーディオの方向性です。対しまして、後者はmp3に代表されるようにデータを圧縮してより手軽に音楽のやり取りや保管をしやくしたオーディオの方向性です。
それぞれが、オーディオライフの幅としてネットのインフラが整備されるにつれて広がっていますが、そのなかで今回テーマとしたのが「ハイレゾオーディオ」の方向性です。

先のCDフォーマットで触れたように、サンプリングレートとビット数を高めることで、原音を取り込む情報が増え音が良くなるということから、その技術を使ったオーディオの総称をハイレゾ(ハイレゾリューションの略語。英語ではhigh resolution=高分解)という用語の命名になっているのです。

ちなみにざっくり計算しますと、どのくらい情報量が異なるかというと、ハイレゾで低いほうのフォーマット(96KHz・24bit)でも、CDの約3.3倍もの差があります。

ハイレゾ音源をすでに聴いた方のあるお方はお分かりでしょうが、伝わってくるサウンドの空気感が確かに違い、非常にきめ細やかな音を再現できていることが実感できます。
(CDではカットされてきた人間の耳では聞こえないとされている高い周波数帯域の音も、それが音のリアリティに繋がっているという音響心理学上の成果もあります。そのあたりは、また大変面白いので別のテーマにて。)

高速なネット環境が普及したことで、CDの何倍もある情報を流通させることができるようになり、また高音質であるという付加価値から1曲当たりの単価を上げることにもつながり、かつその再生装置が売れるであろうという目論見から、だんだんと普及する環境が整ってきました。


4.ハイレゾオーディオ
化された音源が当たり前となった未来において、楽曲制作環境はどうなる?

さて、このようなハイレゾオーディオが、楽曲制作にどのような福音をもたらすでしょうか?

生楽器の収録で、とても高音質で収録できるということは、レコーディングにおいて非常に大切な要素です。
レコーディング機材は、如何にして良い音を収録できるようにするかという技術開発の歴史の集大成でもあります。

特に細やかな生演奏を余すことなく録音できることは、相当なメリットでしょう。

実際、今や楽曲制作では当たり前となったDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)では、高いサンプリングレートとビット数でオーディオデータを扱えるのが当たり前となっています。

で、そこで、私のような「シンセサイザー」を中心に楽曲制作を行う者にとって課題となるのが以下のことです。

●シンセサイザーで、そもそも可聴域以外の音を再現する必要性どこまであるのか??
 ソフトウェア音源は、ライブラリーといわれるサンプリングされた音声素材を使われることが多いです。当然、ハイレゾ化はデータ量が巨大になり扱う際のデメリットも高まります。
 またシミュレーション系(モデリングなど)のソフトシンセサイザーの場合、可聴域外の音はそもそもどういう影響をシンセサウンドの再現に与えているのかというサウンド・デザイン上の課題として開発側でのさらなる研究が必要となってくるでしょう。

●サンプリングされた音源ライブラリーやソフトウェアシンセの多くはCDフォーマットが大勢であり、そのなかでどういう付加価値がでてくるのか?
 先のソフトシンセにも関わりますが、CDクオリティというのが、現状の音楽のもっとも一般的なクオリティです。今後、ハイレゾ音源が普及すれば、より良い音であるというアピールも必要になってくるでしょう。その場合、データ量の増大、コストアップなどというデメリットと、どう楽曲との折り合いをつけていくのかということが出てくるかもしれません。

●ボーカル音源であるボーカロイドはハイレゾ化することが可能か?そしてそのこと自体に意味や可能性があるのか?
 さて、これまた先の項目に関連しますが、ボーカロイドの元となる音声素材ライブラリーにCD以上の高音質化することによる意味があるのか?

次回、ハイレゾにおけるシンセサイザーを使った音楽制作環境の課題もありながら可能性を実際の自分の体験を交えて話を進めてみたいと思います。


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Category: 電子楽器業界考

Thread: DTM、宅録、ミックス、レコーディング、機材

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