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HaruP WorkS

シンセサイザーやボーカロイドで制作したオリジナル音楽をこっそり紹介

 

音楽制作ソフトの老舗ブランドが復活するかも?(Cakewalk) 

私が音楽制作において、メインの制作アプリとして使用しているDAWソフトはSONARです。

現在の音楽制作において、DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)は無くてはならないツールです。古くはMIDIシーケンスソフトというカテゴリーで、オーディオをパソコン上ではまだ扱うことが出来ない時代から、MIDI専用の音楽ソフトとして開発販売されていたのが、このCakewalkというブランドのソフトです。
そのブランドの旗艦ともいえるソフトが、SONARでした。

画像1:SONARで音楽制作中(一部Cakewalk以外のソフトシンセも起動中)
SONAR PLATINUM(Te Tra)

ところが、そのSONARは世界中に多くのユーザーを抱えるなか、昨年11月に突然開発を中止するという事態に至りました。

このあたりの経由は、こちらの過去ブログで書いております。→DAWの老舗ブランドCakewalk開発終了・・・


●Cakewalkの変遷

MIDIソフトとしてスタートした時にはTwelveToneという社名でしたが、時代とともに、シーケンスソフトのCakewalkを社名に使うようになり、Windowsでの本格的DAWソフトとして歩み始めたSONARというソフトは、大手電子楽器メーカーのローランドが自社製品にバンドリング販売していくことで、主に日本市場ではかなり普及しました。
ローランドが買収した後、順調にバージョンも更新されていましたが、ローランドの業績不振とともに、今度はギターメーカーで有名なギブソンが買収しグループ子会社のTEACから日本では販売されるという、ここ数年は、とてもめまぐるしい動きがありました。


●ギブソンの経営危機
レスポールで有名で、いわばギターの歴史そのものといえるギブソンですが、何と今年2月9日には報道で倒産危機が伝えられています。

ギブソン、倒産の危機との報道を受け声明を発表。「財政建て直しと経営活動の向上」に動いているとコメント

コメントでは財政再建と成長を目指すとはされていますが、負債の規模と財務状況から考えると、やはりかなり危機的な状況であることは間違いないようです。

このような経営状況を迎えるにあたり、背に腹は代えられない状況で開発中止したことは容易に想像できます。


●捨てる神あれば拾う神あり?

そんななか、ギブソンからCakewalkの資産を取得した会社が現れたという報道が飛び込んできました。

シンガポールのテクノロジー企業、BandLabがGibsonからCakewalkの資産を取得! SONAR復活の可能性も?

画像2:ICON記事から転載

DWt7WxBVMAEBEj1.jpg

記事によると「Cakewalkの特定資産およびすべての知的財産を取得したことを発表しました。BandLab Technologiesは早速、Cakewalkのポータル・サイトを立ち上げ、公式なステートメントを公開しています」となっており、早速、そのBandLab Technologiesの公式表明のページに飛びますと、

BrandsのCakewalk Inc.資産と知的財産の取得

この公式アナウンスを読むとCakewalkの製品を継続するニュアンスを伝えるものとなっていますが、詳細はまだ不明です。気になるのが、まだ特定資産と知的財産を取得しただけで、契約の詳細やこれからのロードマップは未定であるところです。

設立が2016年という新しい事業者であるBandLab Technologies社の評価を正当に行えるだけの情報を私がもっておらず、将来性や可能性も含め検証できかねる状況にあることを差し引いたとしても、まだまだ、本当にDAWソフトとしてのSONARが復活するのかどうかは未知数であると感じざるを得ません。

追記:BandLab Technologies社のCEO兼共同創設者であり米音楽雑誌Rolling Stoneの発行元・Rolling Stone InternationalのCEOの記事

スマホとPCで曲作り&コラボが全て無料、Androidでも低遅延。「BandLab」でできること

いずれにしても、メインで使用している自身の音楽制作の手足となるソフトの行方ゆえ、今後も目が離せません。


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DAWの老舗ブランドCakewalk開発終了・・・ 

DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)は今の音楽制作において、なくてはならないアプリケーションです。

歴史をさかのぼれば、パソコンでオーディオを扱うのがとても難しい時代に、デジタルで音楽を処理する手法を黎明期より開発してきた会社がCakewalk社です。(約30年前なので、当時のパソコンではオーディオ信号を扱うのが能力上難しいことから、MIDI音源を制御するシーケンサーとしてスタートしています)

なんといってもWindowsパソコンでの音楽制作用のアプリとしては、まさにその歴史そのものと言ってもよいでしょう。

Cakewalk SONARのパッケージデザイン

cw_sonar_platinum.jpg

そんな会社が30周年を迎える目出度い節目に、まさに水を差す如しの開発終了の決定がなされたのです。

ティアック株式会社は、TASCAM Professional SoftwareブランドとしてCakewalk社製品を展開しておりますが、11月21日(米国時間)、Cakewalk社ウェブサイトにおきましてCakewalk社製品の積極的な開発や生産を中止することが発表されました。
また、Cakewalk社のCTO、Noel Borthwick氏は以下のように説明しています。

Cakewalk社のサーバーは継続して運営して参りますので、ご購入済みのソフトウェアはこれまで通りお使いいただけます。
Cakewalk community (英文のユーザーフォーラム)も継続して提供いたします。
2017年11月以降のマンスリー・アップデートに関しては再開の目途が立つまで停止とさせていただきます。
追加情報がございましたら、追って発表いたします。


Cakewalk社ウェブサイト:http://www.cakewalk.com/announcement (英文)


買取した会社が有名どころ

ギブソン

名だたる名ギターを世に送り出したメーカーとして名を馳せてきましたが、とにかく殊にデジタル系の扱いは酷いの一言。

Macにおいて定番と言わしめたOpcodeのVISIONという有名な音楽制作ソフトがありました。実はこのギブソンがそのブランドを買ったと思ったら、ロクに育てもせず、そのまま廃業にしてしまいました。ギガサンプラーという、当時ではとても先進的なプレイバックサンプラー音源も潰しています!(正確にはTEACの下ですが)
<参考リンク先>↓
ローランドが「Cakewalk」を譲渡の衝撃

この記事でも悪夢として予想していた懸念が、まさに正夢になってしまったのです・・

すでに業界でのその悪行は語り草になっているにも関わらずまたしても!
こんな前科があるのに、まさか自分達の事業発展に買ったブランドのCakewalkをたった4年で開発終了にするとは・・・

音楽制作において、私の旗艦でもあるCakewalk SONARをはじめとするソフトウエアの未来が閉じてしまうことになりました・・Orz

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ローランド創業者がまた創業?? 

DTMを知っている人ならほぼ聞いたことのあるブランドでローランドといえば世界でも有数の電子楽器専業メーカーとして内外で知られています。シンセで有名ですが、ギタリスト御用達のBOSSブランドも実はローランドのマルチブランドのひとつ。業務用プリンターや3DカッティングマシーンではローランドDGとして展開されています。
で、ブランドイメージからか意外と知られていないのが日本発のメーカーであること。創業者は、梯郁太郎という人。

写真:(転載元ATV株式会社の理念ページより)御歳85歳の梯氏。
philosophy-01.jpg

電子楽器の普及の下支えとなったMIDI規格制定に尽力したことが評価されグラミー賞受賞した業界ではちょっとした有名人。

で、実は自ら設立したローランドから袂を分かつ事態となったお家騒動。→ハードシンセメーカーの老舗ローランドが何やら大変なことに (過去の私のブログ記事より)
一時、経済紙も巻き込み騒動となっていました。

で、その渦中であった梯氏、何とまた創業してしまいました!?
齢85歳にして、何たるパワーでしょうか!

設立した会社は、「ATV株式会社

画像:公式サイトのトップページ。キャッチコピーで「人類がまだ知らない、音響と映像の感動を。」とあります。さすが実力者かつレジェンドだけに許された凄い煽りコピー!
ATV Top

ATVとは、アトリエとビジョンを組み合わせた造語からとっているようです。

で、紹介した公式サイトの創業の理念のページにいくと、ローランドの企業スローガンである3つのキーワード「創造・BEST・共感」がこちらでも掲げてありました。
さらに、設立発表会の記事をみると、ドラム音源、AVミキサー、映像信号コンバーターなどはローランドの製品展開とよく似てて被る?感じを受けます。

ということは、ローランドと完全対峙という展開でしょうか??

ともあれ、業界のレジェンドと言われる名物創業者が設立した電子楽器メーカーがどんな電子楽器の世界を切り開いていくのか見ものではあるし、元ローランド創業者が現ローランド社に対峙していくのはゴシップ的には面白そうですし、良きライバルとして切磋琢磨で業界が活性化するのは良いのですが、泥仕合にはならないよう願いたいところです。

要は楽器は楽しめてなんぼですしおすし。

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円安のデメリット(機材購入における) 

私は経済の専門家ではないので、あくまでもごく一般的な庶民の実感ですが、円安って少なくとも自分の関わる範囲のことでメリットを感じたことがあまりありません。

特にDTMの機材は開発が国内メーカーであったとしても、円高が続いてきたことで海外工場に依存する体質と構造が出来上がっており、その状況下で円安となればどうしても国内購入が高くなってしまう傾向となってしまいます。

そして、以前触れた、注目のハードシンセであるローランドのJD-XAも例外ではありません。
当ブログの読者の知り合いから教えていただいたいのですが、なんと海外(北米)では2,199ドル。
つまり海外での購入時における実感では日本国内で買うと20万円程度での販売価格なのです。対して日本での購入は27万円(税込:8%はやはり堪えます)なり。
なんとまぁ円安のせいで、実に7万円も国内で買うと損してしまう感じでしょうか・・。

ローランドでは比較的安価な製品は海外生産に依存しておりますが、国内工場を稼働させるためにもある程度高額なモデルは国内生産をしてきましたので、てっきりJD-XAも国内生産と思っておりました。ところが、実は海外の工場で生産をしているとのことで、今回のように円安による影響下、日本国内では高めの設定となってしまたことに拍車がかかったようです。

というわけで、実体のあるハードシンセは、経済状況にもろ影響を被るというお話でした。

写真:JD-XA 海外と国内での購入価格がこんなに違うとは・・日本国内に生産拠点が残ることは大切ですねぇ

jd-xa_hero2.jpg


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DTMヒストリー(秘話もちょっとだけ) 

今やエレクトロニックな音楽でなくとも、ほとんどの音楽がパソコン、Mac等で構築されたDTMの仕組みを使って制作される時代となりました。
では、そもそもDTMという言葉はどこからきたかご存知でしょうか?

●DTMの語源と初期の頃の姿

語源としては、「Desk Top Music」の頭文字からきていますが、実はこれ和製英語なので海外では通用しません。
あえて海外でも分かる言葉であるとしたら、「making music on laptop」「Laptop Music」でしょうか。

さて、このDTMですが、昔はこんな姿で売られていました。

写真1:ミュージ郎SC-8850
ミュージ郎SC8850

ローランド社から「ミュージくん」、「ミュージ郎」というハードウェアのMIDI音源と音源を演奏するための音楽制作ソフトをパッケージにしてアマチュアが即音楽制作環境を手に入れるというような商品展開がされていました。(ミュージくんは1988年発売。その後、音源やソフトが強化されながらバンドリングといわれたDTMパッケージは2000年初頭まで続きました)

一説によると、このパッケージによる音楽制作のコンセプトの総称を表す言葉を、パソコンで制作された印刷物を表す「デスクトップパブリッシング」⇒DTPをもじってDTMと名づけたのは、ローランドの創業者である梯郁太郎氏であるとされていますが、実際はどうだったんでしょうか?
出典元不明です。
ちなみに梯氏はローランドから完全独立し、いまではアトリエヴィジョンという電子楽器プロデュース企業を創業しているようです。

このようなDTMのパッケージは、楽器が弾けなくとも、バンドを組まなくとも、買ってきたその日から机の上に置いてあるパソコンで音楽が作れるというコンセプトが具現化されている点が大変目新しいものであり、全国の大手の家電量販店の店頭でも多数扱われ、その卸元は今では携帯電話キャリアで有名なソフトバンクが一手に担っていたということです。

そして、このようなDTMの特徴を「ノンリアルタイムミュージック」というようにも言われていたようです。

バンド演奏などのリアルな演奏に対して、ソフトウェア上の入力や編集により構築していくというリアルタイムで演奏はしないけど、様々な編集作業によって生み出される新しい音楽演奏表現という意味もあったようです。


●初期DTMシステム構成とそのサウンド

さて、このセットの入っていたハードウェア音源は16パート以上の演奏ができる仕組みがあり、それをアンサンブルとして演奏させることで、音楽を制作していたのです。
ここでいうパソコンの役割は、あくまでもハードウェア音源を鳴らすための制御に特化しており、音源で演奏させるために使っているプロトコルは、DTMでは必須のMIDIです。

この時代のパソコンは非力であったことから、音声を自由に加工したり制御するだけのパワーがなく、低速のデジタル信号でも制御できる外部にあるハードウェアの専用音源を使うことで音楽を制作していたのです。

写真2:初期DTMシステム例(1990年の頃のシステムです。なんとMS-DOSというWindowsがまだない頃のPCでのシステム例。ミュージ郎のカタログ内の写真とのこと)
パソコンの右横に置いてある白い縦型の箱がMIDI音源(CM-64)です。アナログをシミュレーションしたLA音源とPCM音源によるハイブリッド音源です。

ミュージ郎 CM-64

次に、その音源の演奏例をご紹介したいと思います。演奏のデモデータは、発売当時のローランドのデモ用ソングのようです。
このSC-88ProというのはDTM用音源としては世界で最も売れた音源のひとつで(発売年:1996年)、通信カラオケでの制作環境でも非常に普及した音源で、一般的にはMIDI音源という呼び方がされていました。



写真3:私も中古で所有していて時々使っているSC-88Pro。初期ロットなので20年近く前の中古品ですが元気に鳴ってくれます!

Roland SC-88Pro

音を聴いてお分かりいただけるように、ニコニコ動画でも「MIDI音源」という名でタグがつけられたらしいサウンドというところでしょうか。

当時のMIDI音源は、波形を収納するメモリー領域が大変小さく(当時最高峰と言われたSC-88Proでも、たった16MByteほどのメモリー領域しかなく、そんなわずかなメモリーサイズに1117音色を再現するデジタルレコーディングされた元波形を詰め込んである)、それをいかに楽器として成立させるかという当時のデジタル技術とノウハウの塊です。

1パート、1音色だけ鳴らすと、なんとも薄っぺらで細い線の音がします。

これが、複数のパートで重なっていくことで、バランスの良い音楽が出来上がっていきますので、当時のMIDI音源の面白いところです。


●DTMの主流はDAWに

パソコンの性能がアップするにつれ、オーディオ音声を取り込みつつ、さらに音源ごとシミュレーションできるようになりまして、外部につなぐDTM機材としては、音の出入口であるDA/ADコンバーター入りのオーディオインターフェースくらいしかないことが一般的になりました。
そしてパソコンがどんどんパワーアップするにつれ、ハードウェアが担ってきた様々な機材がソフトウェア化され、パソコン内だけで音楽制作における高度なワークフローが完結できるという現在のDTMの形態となったのです。

その形態は、今ではオーディオ編集とMIDI編集を統合的に行うことができるDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)ソフトウェアが当然となっており、DAWソフトが現在の制作環境のメインツールとして君臨するに至っております。


以上、超ざっとですが、語源やちょっとしたトピックスも含めDTMの歴史を振り返ってみました。

現在のDTMでは、DAWとソフトウェアシンセ音源だけで、およそ作れないジャンルはほぼ無くなってきております。
では、そんな時代に敢えてハードウェアの形のあるシンセを使う意義とは?

後日、ハードウェアシンセの存在意義、そして未来のDTMの姿を勝手に予想しながら綴ってみたいと思います。


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